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更新日:2018年7月4日

Profile ゆき先生


現役保育士。元は一般事務員だったが、3人の息子が大きくなったのを機に一念発起、資格を取り、保育士として働き始める。毎日、保育園の子どもたちからは元気を一杯もらって、保護者のパパやママたちには子育ての先輩としてエールを送っている。

私は以前、一般企業で事務の仕事を中心に働いていました。
オフィスでパソコンをカタカタ打ち、データとにらめっこしながら働く。一時保育で働いている今とは全く違う環境にいたのです。
一般的には、保育資格の取れる大学や短大、専門学校で保育士資格をとってから保育士の仕事をする人が多いと思います。私のように事務職から保育士になるというのは珍しく、現に
保育のお仕事をしていても同じような経歴の人にはめったに出会いません。
しかし今、保育業界は圧倒的な人手不足に苦しんでいます。

そこで全4回に分けて、既に違う仕事を経験していながら「保育士になりたい」と思うものの、どうすればいいのかわからない方、あるいは「社会人保育士になってもちゃんと受け入れてもらえるのか?
」と不安な方へ向けて、私が資格取得にいたった経緯、資格勉強のやり方、実際に保育園でどう働いているかなどをお伝えしていきたいと思います。

少しでも保育士に興味がある方にとって、一歩を踏み出すきっかけになればうれしいです。
今回は、「私が社会人保育士になろうと決意した理由」についてお話いたします。

諦めたくない。小さいころからの夢

私は小さいころから、幼稚園の先生になるのが夢でした。
短大では幼稚園教諭の資格を取り、夢に手が届きそうになったのですが、卒業後すぐに結婚することになり、子育てに追われる日々が続きました。
うちはいわゆるワンオペ育児。
実家は遠く、夫は仕事が忙しく子育てに非協力的でした。
そのため、わが子が小さいうちは、休みににくく時間の制約が多い幼稚園教諭の仕事に就くのは難しく、子育てに時間を割くために時間の融通が利く事務仕事を選んでいました。

そして時間が経ち、子育てがひと段楽してきたことで時間が取れるようになると、夢をもう一度追ってみたいと思うようになりました。
もともと好きだった、子どもと一緒に過ごせる仕事をする夢です。
そこで、いくつかの幼稚園の面接を受けてみたのですが、残念ながら採用には至りませんでした。
幼稚園の先生は結婚出産で退職した後、子育てがひと段落した後に再び同じ園で働くという人が多いようです。私のようにその園の働き方を知らないと、採用には不利なようでした。
さらにちょうどこの頃は、国からこども園の制度化について話が出ていたこともあり、新しく幼稚園教諭の資格を取る人の多くは保育士資格も同時に取得している時期です。
将来こども園になる可能性も考えると、幼稚園教諭・保育士資格の両方を持っているほうが採用に有利だったようで「保育士資格があればね」といわれたこともありました。
こういった出来事が重なったことが、保育士資格を取ろうと決めた一つの理由です。